ぱるおの独り言

ギャンブル依存症になって回復していく過程をつらつらと。

回復への階段

京都に移り住んだ私の体調はどんどん悪くなっていきました。

短期間で知らない土地に二度も引越させられ、環境の変化に体と精神はついていけませんでした。

段々と仕事を休む日が増え、ついには仕事に行けなくなりました。

 

近隣のGAには参加していたのですが、精神状態も良くなかったので全くなじめず、足が遠のいていきました。

 

強烈な孤独感。

 

気が付くと私はパチ屋の中にいました。

そこには自分と同じ、孤独を抱えた人たちが無心にハンドルを握っている姿がありました。

安堵しました。

私と同じ人たちがいる。

この共感は間違っているのですが、その時はもうどうでもよくなっていました。

 

会社に対しては不信感しかなく、このままでは私は死んでしまう。

楽になるには死ぬしかない。

堕ちていく。

底付きのさらに底がなく、どんどん堕ちていく感覚。

絶望と恐怖。

ボロボロになってました。

 

 

藁にもすがる思いで、以前就労支援事業所でお世話になっていた支援員の方に相談をしました。

「こっちに戻ってきなよ」

その言葉に救われました。

 

別れた家族、特に子供たちの近くに住む。

どうせ会社は辞めるしかないのでそのまま京都に住み続けるよりは関東に戻った方が良いだろう。

なにより関東にはたくさんの仲間がいる。

 

そこからの行動は早かった。

新しい住居をネットで調べ、内見に行き、ついでにミーティングに出て近況を報告。

引越を決めてから約2週間で手続きを完了させ、晴れて関東の地に舞い戻りました。

 

しかし、既にスリップしていた私は元のギャンブルを辞める状態までなかなか戻せません。

引っ越し費用もギャンブルもすべて借金でした。

収入もないので返済することが出来ません。

色んな所に相談した結果、打開案は一つしかありませんでした。

 

自己破産をして生活保護を受ける。

 

生きていくためにはそれしか方法がありませんでした。

 

これでギャンブルを辞められる。

きっかけが欲しかったのかもしれません。

仲間の中にいればギャンブルに行く必要はありません。

生活が出来ればお金を増やす必要もありません。

借金を返すためにギャンブルをする必要もありません。

 

底が見えました。

やっと底にたどり着きました。

後は登るだけ。

回復に向けた階段を作り始めることが出来ました。

 

2018年6月29日。

新たな出発を誓って、通算11個目の赤いキーチェーンを貰いました。